相続の限定承認とは、被相続人(亡くなった方)の債務(借金等)がどのくらいあるのか不明であり、財産が残る可能性があるときなどに相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ方法。
相続人全員で家庭裁判所に申述をする。
申述は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内にしなければならない。※注1
申述に必要な費用は、収入印紙800円分。
必要な書類
<共通>
1、被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
2、被相続人の住民票除票又は戸籍附票
3、申述人全員の戸籍謄本
4、被相続人の子(及びその代襲者)で死亡している方がいる場合、その子(及びその代襲 者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
<申述人が被相続人の(配偶者と)父母・祖父母等(直系尊属)(第二順位相続人)の場合>
5、被相続人の直系尊属に死亡している方(相続人と同じ代及び下の代の直系尊属に限る(例えば、相続人祖母の場合、父母と祖父))がいる場合、そのその直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
<申述人が、被相続人の配偶者のみの場合、又は被相続人の(配偶者と)兄弟姉妹及びその代襲者(おいめい)(第三順位相続人)の場合>
5、被相続人の父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
6、被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
7、被相続人の兄弟姉妹で死亡している方がいる場合、その兄弟姉妹の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
8、代襲者としてのおいめいで死亡している方がいる場合、そのおい又はめいの死亡の記載のある戸籍(除籍、改正原戸籍)謄本
※注1
相続人が、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に相続財産の状況を調査してもなお、相続を承認するか放棄するかを判断する資料が得られない場合には、相続の承認又は放棄の期間の伸長の申立てにより、家庭裁判所はその期間を伸ばすことができる。
【民法第922条】
相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることができる。